当園が西日本新聞に取り上げられました

      2019/08/19

企業主導型保育所って?<下>「3歳の壁」解消へ 幼稚園と連携 福岡市の試み 施設名一覧で知名度アップ図る

西日本新聞

上川端商店街にあるTACかわばた保育園。アーケードになっているので、雨の日も散歩できる拡大

上川端商店街にあるTACかわばた保育園。アーケードになっているので、雨の日も散歩できる

絵本を読んでもらう子どもたち

 全国的に増えている「企業主導型保育所」。認可外保育所ながら認可保育所並みに基準が厳しく、公的な補助も手厚い。早朝や夜間、休日の預かりなど、柔軟な保育も可能だ。ただ潜在的待機児童は7万人近くと需要はあるはずなのに、充足率はほぼ5割。せっかくの施設を生かし切れていない。各施設だけの取り組みには限界もあり、九州でも突出して企業主導型が多い福岡市は、利用拡充に向けた支援に力を入れ始めた。

この日のおやつはマカロニのきな粉あえ、リンゴ、牛乳。食べ終えた子どもたちは次々と保育士に絵本を持って行き、読んでもらう。福岡市博多区の上川端商店街の中にある「TACかわばた保育園」。人材紹介業「タックエンタープライズ」が企業主導型保育所として2月に開設した。

定員は0~2歳児のみの19人で8割ほど埋まっている。認可保育所の空きがなく困っていたときに開設を知り、2歳の娘を通わせる母親(34)は「手作りの給食は繊細な味付けで食材の種類も豊富。散歩にもよく連れて行ってもらっている」と満足している。

ただ、3歳児以降どこに通おうかという不安があり、園側も紹介できそうな保育所を探している。企業主導型は0~2歳児を対象にした園が比較的多いことから「3歳の壁」は共通の課題で、それが利用をちゅうちょする要因にもなっている。

そこで福岡市は10月、企業主導型と幼稚園が連携する仕組みを打ち出した。近隣の幼稚園が企業主導型向けに空きを確保し、優先的に通えるようにする。ただ、両者の連携に強制力はなく、どれほどの幼稚園が受け入れるかは不透明。3歳児以降、認可保育所を希望すれば、「育児休業明け」などと同じ調整点を加点する制度も始める予定だ。

 周知不足の解消も不可欠。施設側から「存在が知られていない」「従業員でないと入れないと思われている」などの声が多数寄せられてきた。知名度アップにつなげたいと同市は、保育所探しで最初に手にするであろう認可施設の申込書に、企業主導型の施設一覧や特徴の掲載を始めた。認可外施設を載せるのは初めてのことだ。

 待機児童を解消し、保育の環境を整えるのは本来、自治体の役目だが、企業主導型を生かすための取り組みはあまり進んでいない。同市担当者は「行政としてサポートすることで利用しやすい施設にしていきたい」と話す。

 ●どんな施設? Q&A

企業主導型保育所はどんな施設なのか。特徴をまとめた。

Q 認可保育所並みの基準って?

A 認可施設の「小規模保育事業」「事業所内保育事業」と同程度です。2歳児を例にすると、6人につき1人の保育従事者の配置が必要。子ども1人当たり、保育室は1・98平方メートル以上、園庭は3・3平方メートル以上を確保しなければなりません。園庭は近隣の公園などで代用することも可能です。

保育従事者の半数以上は保育士でなければなりません。全員が保育士資格を持っている施設もあります。給食は原則的に、自園調理したものを提供します。基準を守っているかについて、自治体による立ち入り調査に加え、助成を取り仕切る児童育成協会の調査も原則年1回、行われます。

Q 設置した企業の子どもしか通えないの?

A 設置企業や提携企業向けの「従業員枠」だけでなく、それ以外の子どもが通える「地域枠」を設定している施設も多く、就労などで保育を必要としている人が利用できます。利用者が施設に直接申し込み、契約します。自治体による保育の必要性の認定が必要なこともあります。

Q 保育料は?

A 所得に応じて金額が異なる認可保育所などとは違い、国が示した基準をもとに、各施設が決定します。本年度の基準は1~2歳児で月3万7千円です。所得によっては認可保育所に通うより、保育料が安くなるケースもあります。

=2018/10/30付 西日本新聞朝刊=

元記事はこちらから

https://www.nishinippon.co.jp/item/n/461464/

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